外国人雇用を検討されている企業にとって、入管法は必須の知識になっています。

入管法は正式名称を「出入国管理及び難民認定法」といい、外国人の入国・在留・出国、日本人の出国・帰国、難民の認定について規定した法律です。この中で外国人雇用を検討されている企業が注意すべき項目は、外国人の入国・在留・出国に関する部分となり、その中でも特に「在留資格」に関する規定が重要となります。

在留資格とは、外国人が日本に在留する資格であり、外国人はその在留資格に応じて日本国内で活動をすることができます。在留資格は2019年10月現在、以下の29種類があります。

外国人は、これら在留資格に応じて就労が可能となり、大別すると以下のようになります。

① 就労不可のもの

留学、研修、家族滞在、短期滞在は原則として就労が認められません。
もっとも、留学と家族滞在の場合は資格外活動の許可を得て一定の範囲内で就労が可能となります。実際には留学で滞在する多くの留学生がこの資格外活動の許可を取得しています。
その場合の制限としては、1週間に原則28時間以内の時間の制約があり、また、風俗営業の従事は認められません。

② 就労の制限がないもの

就労の制限がないのは、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者です。これらの在留資格を有する外国人は、日本人と同様に雇用することが可能です。ただし、永住者以外は在留期間があること、在留資格の取消し等があり得ることに注意する必要があります。

③ 就労の制限があるもの

①②以外の在留資格については、その在留資格の範囲内でのみ就労が可能となります。

このように、在留資格によって外国人が就労可能となる範囲が異なっていますから、外国人を雇用する際には、どの在留資格を保有する外国人を雇用するのか、あるいは、雇用しようとする外国人にどの在留資格を取得させるのかが重要となります。外国人に担当させようと検討している業務内容によっては複数の在留資格が考えられる場合もありますが、それぞれの在留資格ごとに就労可能な範囲や取得のための要件、在留期間等が異なりますので、どの在留資格を選択するのかは重要です。1つの在留資格にとらわれず、幅広い検討を行うことが必要になります。

   
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