- 会社の破産・清算について -
長期間、厳しい環境を戦ってきたが、経営状態が好転する兆しがなかなか見えてこないといった状況、これをさらに続けることで、キャッシュが全くなくなってしまい、どうにもできない状況になってしまいます。そうなると、従業員どころか経営者ご自身やご家族でさえも、再起するのがより困難になります。
もちろん、これから先の将来に影響を与える大きな決断です。しかし、その回避可能性があるのかを検討いただき、出来ないと分かれば、見なかったことにして放置しては、悪くなるだけで、決してよくなるものではありません。
破産・清算の決断は、簡単にできるものではありませんが、それを決断・実行できるのは、経営者のみであり、経営者の責任でもあります。
破産・清算という大きな決断を下してもらい、前向きな気持ちで再出発への準備を始めることも、経営者として果たすべき責任の一つです。
破産・清算は、裁判所も絡めて、相当の期間が必要であり、マンパワーも必要です。従いまして、費用も相当程度必要です。会社の現金がなくなってしまうと、破産・清算の費用が捻出できなくなり、最悪の結果になりかねません。
破産・清算を検討しているが、弁護士費用がいくらかかるのか分からない、弁護士費用を工面することができないという状況でしたらすみやかに当事務所にご相談ください。
破産・清算の手続きをするにあたり、弁護士費用が、会社の規模にもよりますが、120万円程度は必要です。弁護士を入れないことも可能ですが、管財人の費用等で結局弁護士費用と大きく変わらない費用が掛かることになります。
ただし、今、現在、弁護士費用相当額のキャッシュがなかったとしても、事業を最近まで継続されていれば、売掛金があるなどして、何とか工面できる場合が多いです。ご相談頂けましたら、これまでの取引経過や会計帳簿、会社のキャッシュフローを確認して、弁護士費用を捻出した上で、破産法等の法律に従って、適切な時期タイミングで破産・清算の法的手続きに入ります。
今後の対応、債権者からの問合せ、弁護士費用の工面等様々な心配されるあまり、結果的に放置してしまうことは、後戻りできない最悪の結果になりかねず、適正なタイミングを逃してしまい、さらなるトラブルを引き起こしかねません。
破産・清算手続きに向けて、当事務所の弁護士と一緒になって、入念、周到に準備を進めましょう。
日本には世界最古の400年を超える株式会社があります。他にも、創業100年を超える会社が多くあります。しかし、世界に目を向けると、そんな会社はありません。30年もったら、すごいと驚かれます。
それもそのはずです。世界には建国100年という国もあり、日本のように約2700年以上続く国家は稀で、世界最古の国家としてギネスにも認定されています。世界的に、伝統に大きな敬意を持っていることが多いですから、会社が長く続いていることはとても敬意をもってもらえます。
そうはいっても、必ず「終わり」がどこかでありものです。今を時めく、GAFA、アリババ、テンセントなども10年後あるかどうかは不透明です。
冷静になって、会社をどう終わらせるのかと考えることも大切です。
第二次安倍内閣発足以来、景気が回復しているらしいです、統計問題もあり本当か不明かもしれませんが、とは言え、現在、IT技術進歩がすさまじく、国内だけでなく海外から次々に競争相手が参入してきます。経済の先行きは不透明な状況です。
また、経営が危機的状況というわけでなくとも、後継者不足による会社の清算もあります。経営者の平均年齢は60歳に迫っており、後継者不足も深刻になっています。そういった中で、ここ数年は廃業率が起業率を上回っており、破産・清算をお考えの経営者様はたくさんいらっしゃいます。まずは、後継者探し、M&Aを検討しても出来ないとなると、清算・廃業を考える必要があります。
始まりがあれば終わりあり。どのようにして終わらせるのかについて、真剣に検討することも、経営者としての大切な役割です。
全てが後手に回り、破産・清算の手続きもままならず、なかば夜逃げのようなことになると、会社、従業員だけでなく、家族も大変なことになってしまいますから、出来る限り避けなければなりません。
破産・清算をしたとしても、さらに、再起して会社を建てて、さらに大きな会社を育てた経営者も多数おられます。
会社の破産・清算は、決して人生の終わりを意味するのではなく、むしろ、再出発を意味します。
お辛い状況の今は、到底信じられないかもしれませんが、破産・清算の手続きを早めに、スムーズに進めていくことは、前向きに人生をやり直すきっかけ、チャンスにつながります。
破産再生がきっかけで、別の事業をすることになった方、従業員の暮らしをもっと良いものにした方もおられます。