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 貸主様向け 不動産トラブルお役立ちコラム
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賃借人が逮捕されて連絡が取れない時、貸主はどうすればいい?弁護士が手順を解説

この記事はこんな方に向けて書いています

  • 入居者が突然逮捕されたようで、まったく連絡がとれない
  • 家賃が振り込まれなくなり、部屋の荷物はそのまま放置されている
  • 自力で部屋に入って荷物を片付けてもいいのか分からない
  • いつになったら賃貸契約を解除できるのか知りたい

ある日突然、警察からの連絡で入居者が逮捕されたことを知る。あるいは、近隣住民の噂や家賃振込の停止で入居者の逮捕を知ることがあります。
このような事態に直面したとき、貸主として何をすべきか、何をしてはいけないのかを正確に把握している方は多くありません。誤った対応をとってしまうと、貸主側が法的な責任を問われるリスクすらあります。

本コラムでは、賃借人が逮捕されて連絡がとれない状況での正しい対処法を、弁護士の立場から解説します。

目次

1. 賃借人が逮捕されたとき、まず確認すべきこと

突然、警察から連絡があり、賃借人が逮捕されたことを知ったり、家賃が振り込まれておらずどうしようかと悩んでいると、噂で逮捕されたと知ることがあります。
次の家賃も振り込まれるか心配になるなど、どうしていいのかわからないということがあります。
次の2点を知っておいてください。

1)逮捕・勾留の流れを把握しておく

逮捕された被疑者は、通常、逮捕後48時間以内に検察官に送致され、さらに最大20日間の勾留が行われます。つまり、逮捕直後から3週間程度は、本人と連絡をとること自体が難しい状況になります。
また、起訴されれば裁判が始まるまでの間も身柄拘束が続くことがあり、実刑を受ける可能性があるなど、長期にわたって入居者と連絡がとれないケースがあります。

2)「逮捕」は賃貸契約の自動終了事由にはならない

重要なポイントとして、賃借人が逮捕されても、賃貸借契約は自動的に終了しません。
賃借人が拘置所や刑事施設に収容されていても賃借権があり、賃借契約が自動的に終了することはありません。仮に、逮捕されたら普通借家契約を自動で終了させる旨の特約があったとしても、それは無効です。
また、賃貸借契約がある以上、貸主が無断で部屋に入ったり、荷物を搬出したり、鍵を交換したりすれば、たとえ相手が被疑者・被告人であっても、不法行為や建造物侵入罪に問われる可能性があります。
ですから、次の行為はやってはいけません(自力救済は厳禁)

  • 無断で部屋に立ち入る
  • 荷物を勝手に撤去・処分する
  • 鍵を無断で交換する
  • 電気・ガス・水道を勝手に止める

これらはいずれも「自力救済」として違法とみなされます。気持ちはよく分かりますが、かえって貸主が不利な立場に立たされます。

2. 貸主が取るべき5つの対応手順

賃借人が逮捕された時に、借主はどのような対応を取るべきなのかを解説します。

1)いつころ逮捕等されたのか記録する

いつころ逮捕されたのかを記録しておきましょう。
逮捕勾留されても実刑にならなければ、3週間程度で連絡がつきます。
3週間を超えて連絡が取れないとなると、実刑を受けて刑務所に入っている可能性が高く、今後も長期間連絡がつかないことになります。
こうなってしまうと、賃貸借契約を解除する動きが必要になってきます。

2)家賃の滞納状況を確認する

逮捕されてしまった後は、家賃の振込が止まっているケースがほとんどです。
家賃が支払われているのかを確認しましょう。
家賃未納が二か月続いたら、裁判手続きなどを経て、契約解除を解除しなければなりません。

3)連帯保証人・緊急連絡先に連絡をとる

賃貸契約書に記載の連帯保証人や緊急連絡先(家族・親族など)に連絡します。家賃の肩代わりを求めるとともに、荷物の引き取りを依頼できる場合もあります。近年は保証会社が連帯保証人となっているケースが多いため、保証会社にも速やかに通知してください。

4)弁護士に相談する

3週間を超えても賃借人と連絡がとれないし、連帯保証人などとも連絡が取れないという場合は、自分で動くことが難しい局面です。
早期に弁護士へ相談することをおすすめします。

5)明渡し訴訟・強制執行を申し立てる

裁判所に建物明渡請求訴訟を申し立てます。判決確定後は強制執行が可能となり、法的に荷物を撤去して部屋を取り戻すことができます。

 

3. 弁護士に依頼すると出来ること

3週間を超えて賃借人と連絡が取れないとなると、実刑を受けて刑務所に入っている可能性が高いです。
そうなると、家賃の支払いも望めない状況となり、家賃収入が止まってしまいます。損害を最小限にするためにも、速やかに賃貸借契約を解除し、別の賃借人を探すことが大事です。
弁護士に依頼すると、賃借人と連絡をとり、賃貸借契約を解除交渉をするなどの対応ができます。
また、どうしても賃貸借契約を解除することができなかった場合には、速やかに訴訟を提起して、立ち退いてもらう手続き進めることができます。

4. よくある疑問(Q&A)

Q1逮捕された事実だけで、すぐに契約解除できますか?
A1逮捕の事実だけでは契約解除の理由にはなりません。家賃滞納が一定期間継続し「信頼関係の破壊」が認められること、または契約書に定める解除事由に該当することが必要です。

Q2部屋の荷物が残ったまま家賃を払ってくれないのですが、荷物を処分できますか?
A2貸主が独断で処分することはできません。明渡し訴訟・強制執行の手続きを経ることが必要です。荷物の無断廃棄は損害賠償請求を受けるリスクがあります。

Q3保証会社がある場合、家賃の支払いは保証されますか?
A3原則として保障されます。ですが、保証会社との契約内容により、期間などの制限があります。家賃保証の範囲・免責条件を確認した上で、速やかに保証会社へ通知・請求の手続きを行ってください。

  1. 弁護士に頼むとどのくらい費用がかかりますか?
  2. 事案の内容によって異なります。キャストグローバルでは初回相談無料で対応していますので、まずはお気軽にご連絡ください。

5. まとめ

賃借人が逮捕されても、賃貸借契約は自動的に終了しません。無断での立入・荷物撤去・鍵交換は違法となるため、自力救済は絶対に避けてください。

まずは逮捕時期の記録、家賃滞納の確認、連帯保証人・保証会社への連絡を進めましょう。3週間を超えても連絡がとれない場合は実刑の可能性が高く、家賃収入が長期停止するリスクがあります。損害を最小限に抑えるためにも、早めに弁護士へ相談し、契約解除交渉や明渡し訴訟といった法的手続きをスムーズに進めることが重要です。

 

 

監修者

飛渡 貴之

資格:弁護士/司法書士、土地家屋調査士有資格
所属:弁護士法人キャストグローバル

〒105-0001 東京都港区虎ノ門3丁目4-10 虎ノ門35森ビル1階
相談受付:03-6273-7758
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