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労働組合の街宣活動

労働組合の街宣活動対策

労働組合は、労働者の権利や利益を守るために組織されています。最近では、従来の企業内労働組合だけでなく、ユニオンと呼ばれる合同労働組合も増えてきました。合同労働組合は、労働組合の存在しない企業の従業員の駆け込み寺的存在となり、個別の労働紛争の解決手段の一つとなっています。中には、企業の経営活動に大きな支障を来すような街宣活動を行う過激なユニオンも存在しており、会社側としては見過ごすことができない問題です。そこで、今回は労働組合の街宣活動対策について説明します。

労働組合による街宣活動とは

労働組合は、団体交渉に企業が応じない場合や、団体交渉が決裂した場合に、「街宣活動」を行うことがあります。街宣活動とは、社屋の前でビラを配ったり、街宣車を駐車してシュプレヒコールを繰り返したりするなどの活動です。

労働組合の街宣活動は、労働三権の一つ、団体行動権によって保障されている行動です。したがって、街宣活動は違法ではありません。しかし、中には、会社の代表の名誉を毀損するようなビラを配ったり、店舗の前でシュプレヒコールを繰り返したりして営業を妨害するような街宣活動が行われることもあります。

これらの行為は、企業にとっては大きな損害をもたらす行為です。会社の名誉や信用を失墜させるだけでなく、顧客の減少による売上減の引き金になり得ます。

街宣活動の多くはユニオンが行う

街宣活動を行う労働組合の多くが、「ユニオン」と呼ばれる合同労働組合です。ユニオンの概要と特徴を確認しておきましょう。

ユニオン(合同労働組合)とは

ユニオンとは、複数の企業の労働者やフリーランスなどが加入できる合同労働組合です。通常、労働組合は企業別もしくは職業別などで組織されていました。しかし近年では、労働組合の組織されない企業も増えており、労働組合に参加することができない労働者が増えていました。従業員数が少ない中小企業は、労働組合の組織されていないことがほとんどです。また管理職になると労働組合には加入できません。
このような、労働組合に加入できない人々を受け入れているのが、合同労働組合です。合同労働組合は、企業別労働組合ではないため、労働組合のない企業で働く労働者や、労働組合に加入できない管理職なども加入可能です。

ユニオンの特徴

ユニオンは、企業別労働組合と比較すると、団体交渉が過激になることが多い傾向です。企業側と対話しようとする姿勢よりも、糾弾しようとする姿勢で臨んでくることが多く、企業側を一方的に追求しようとします。
企業側が要求を飲まなければ、企業批判の街宣活動を行うなど、行動も過激になることが多いです。
企業の前での街宣活動を行うことが多いのも、ユニオンです。近年の企業別労働組合は、企業の経営活動に支障を来すような街宣活動を行うことはまれです。

違法になる街宣活動とは

労働組合の街宣活動は、労働組合に保障された権利です。具体的には、憲法上の「表現の自由」や「労働三権」によって、保障されており原則として街宣活動は違法ではありません。しかし、度を過ぎた企業や個人批判などは違法となる可能性もあります。

取引先への街宣活動

労働組合の街宣活動を自社内だけでなく、社外の取引先前などで行い、会社批判のビラ等を配る行為はビラの内容によっては名誉毀損に該当する行為となり得ます。取引先に対する街宣行動は、業務に著しい支障を来しますので、正当な労働組合活動ではないと判断される可能性があるのです。

社長の自宅前での街宣活動

労働組合の社長や取締役などの自宅の前で街宣活動を行うことも、正当な労働組合の活動ではないと判断される可能性が高いです。会社の社長であっても、プライベートまで労働組合に糾弾されるべきではありません。

行き過ぎた街宣活動に対して企業ができる対策

では労働組合による度を超えた街宣活動に対しては、企業側は以下のような措置を講じることができます。

労働組合への警告文の送付

労働組合の街宣活動が違法であったり、正当なものでないと考えられる場合は、弁護士名で労働組合に対して警告文を送付することも有効な対策の一つです。警告文には法的な強制力はないものの、弁護士名で送付することによって一定の抑止力となる可能性はあります。

裁判所への仮処分の申立て

警告文を送付しても、街宣活動が終わらない場合は、裁判所に対して、仮処分を申し立てることができます。仮処分が言い渡されれば、労働組合の街宣活動を停止させることができます。

損害賠償請求

労働組合の街宣活動が、名誉毀損等の違法、不法行為に該当する場合は、損害賠償請求も検討できます。慰謝料や、実際に被った損害を請求できることもあります。街宣活動によって、企業の売上が減少した場合は、それが客観的に立証できる資料があれば、その損害賠償請求も可能です。

刑事告訴

労働組合の活動は、労働三権などによって保障されている権利ではありますが、度を超えている場合は刑事告訴も検討しましょう。具体的には、名誉毀損罪や業務妨害罪などです。また、街宣活動によって、組合外の従業員が負傷した、会社の備品等が破壊されたなどの場合も罪に問える可能性があります。

懲戒処分

街宣活動によって企業の機密事項を漏洩させたり、企業の経営活動に著しい影響を与える言動を行ったりした場合は、就業規則等の定めに従って懲戒処分を行うことも検討しましょう。

過激な街宣活動を行わせないためにできること

街宣活動が行われた時点で、企業のイメージは大きく損なわれ、信頼も失墜してしまうことが多いため、街宣活動が行われないための対策が必要です。

団体交渉への弁護士の出席

労働組合の街宣活動は突然行われるものではありません。その多くが、団体交渉で企業側が要求をのまないからと、街宣活動を行います。したがって、団体交渉の時点で適切に対応できていれば、街宣活動に移行させずに済む可能性が高いのです。
労働組合の団体交渉、特にユニオンの団体交渉は企業側を集団で糾弾することが多く、企業側が萎縮して適切な対応をとることができないことが多く、ユニオンの行動がエスカレートしてしまいがちです。
これを防止するために有効なのが、弁護士の団体交渉への同席です。弁護士が同席することで、団体交渉の際に、適切に立ち回ることができ、過激な街宣活動を防止できる可能性が高まります。

就業規則や雇用契約書の整備

労働組合活動を禁じることはできませんし、内容を制約することもできません。しかし、企業の経営活動に支障を来すような機密事項の漏洩や、デマの流布などは就業規則等で禁じることができます。
従業員が、違法な労働組合活動を行わないようにルールを整備しておくことで、常軌を逸した組合活動を防止できる効果が期待できます。

労働組合の街宣活動のまとめ

労働組合による街宣活動は、労働者に認められた権利ではありますが、場合によっては名誉毀損などの罪に問われるおそれがある行為です。会社の経営活動を妨害するものや経営陣のプライベートにまで踏み込むものなど、常軌を逸した街宣活動が行われる場合は、弁護士に相談して適切な対策を講じましょう。
また、過激な組合活動が行われないように、団体交渉に弁護士を同席させる、就業規則を整備するなどの対策も有効です。

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