正式な被害届や刑事告訴などではなく、
苦情被害などが深刻化する前の段階で、
その状況を予め所轄の警察署などに報告し、
対応を相談しておくもの。
特に、警察にとって慎重な判断が必要な私人間のトラブルについて、
急な事態の変化に対応してもらうために重要。
【解説】
最近は、モンスタークレーマーが増え、
反社との関係遮断も叫ばれています。
自分の仕事に関して、
いつ、警察のお世話になるかわかりません。
警察にお願いする際のポイントを1つだけ、勉強しておきましょう。
警察は、特に会社業務に関連する事件の場合には、
直ぐに動けません。
官僚的で怠慢だから、
という理由ではありません。
民事の権利関係が絡むからです。
民事裁判官ですら、証拠を見たり手続を踏んだりして、
判決まで相当の時間がかかります。
「今苦情客が窓口で怒鳴ってるから、すぐに逮捕してくれ」と言われても、
すぐに判断できません。
そこで、そうなる前に、
状況を警察に報告し、対応を相談しておきます。
予め、苦情客の苦情内容がどのようなもので、会社がどう対応しているか、
理解してもらうのです。
そうすると、どのような事態になれば警察が動くか、
お互いに確認できるのです。
※法務の観点から、ビジネスのヒントをお話しします。
「法務の技法」「国際法務の技法」「法務の技法 OJT編」の中から、
毎回、1つのトピックの「超要約版」をご紹介します。
本日は、「法務の技法」 5-11の超要約版です。