弁護士 芦原のコラム

【憲法判例】

  • 法務の技法

通常の訴訟は、
ルールを所与のものとして事案を解決するため、
ルール自体を検証しないが、
憲法訴訟は、
ルールのあり方自体も検証する。
そのため、
憲法判例は、
ルール自体を検証し、
そのあるべき姿を定める点に特色があり、
その手法は、
社内ルールを検討する際、
参考になる。

【解説】
憲法判例なんて言葉、
初めて聴いたと思う。

法務に関係のない仕事を担当している方も、
少しだけお勉強しましょう。

憲法は最高位に位置し、
これに違反するものは、
たとえ国会の作った法律も無効です。

けれど、
悩ましいのが、
その規定です。
どんな場合が人権侵害か、
明確なルールになっていないのです。
ところが、
経済的自由を確保しようとして表現の自由が制限されるなど、
調整が必要です。

憲法判例は、
明確なルールが無いところで、
憲法違反の有無を判断しています。
難しいことは説明しませんが、
ルールを補って判断しているのです。

会社の中でも、
価値観や利害が直接ぶつかり、
明確なルールがない場合があります。
経営の決断ではなく、
ルールに基づいて処理すべき場合、
憲法判例の手法が使えるのです。

社内ルールのあり方について、
考えてみてください。

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