通常の訴訟は、
ルールを所与のものとして事案を解決するため、
ルール自体を検証しないが、
憲法訴訟は、
ルールのあり方自体も検証する。
そのため、
憲法判例は、
ルール自体を検証し、
そのあるべき姿を定める点に特色があり、
その手法は、
社内ルールを検討する際、
参考になる。
【解説】
憲法判例なんて言葉、
初めて聴いたと思う。
法務に関係のない仕事を担当している方も、
少しだけお勉強しましょう。
憲法は最高位に位置し、
これに違反するものは、
たとえ国会の作った法律も無効です。
けれど、
悩ましいのが、
その規定です。
どんな場合が人権侵害か、
明確なルールになっていないのです。
ところが、
経済的自由を確保しようとして表現の自由が制限されるなど、
調整が必要です。
憲法判例は、
明確なルールが無いところで、
憲法違反の有無を判断しています。
難しいことは説明しませんが、
ルールを補って判断しているのです。
会社の中でも、
価値観や利害が直接ぶつかり、
明確なルールがない場合があります。
経営の決断ではなく、
ルールに基づいて処理すべき場合、
憲法判例の手法が使えるのです。
社内ルールのあり方について、
考えてみてください。